詩をおいておくところ

1984年生まれ。詩を書いては残しします。

僕の血を辿ると

僕の血に記されている道を辿っていくと随分思っていたよりひらけてまっすぐだった。
道の果ては赫赫と燃えて懐かしい赤だった。
僕はそこに僕が生まれた日があるのかと思っていたが違うみたいだ。
僕はそこで死ぬらしい。
死ぬことがこんなにも鮮やかに懐かしく見えるのは恐ろしい。
目を塞いで隘路に飛び込みたくなる。考えることは生きる事へのアイロニーだ。
そこには一見何でもある。嘘、希望、放埓、余韻のない性交、買う事、売る事、欺く事、飾る事、重ねること、塗りこめること、外車にクラブに果ては自らの死を嘲笑すること。
なんでもあるような気がする場所で目をふさぎながら色とりどりの中を照らされて歩くのは確かに心地がいいかもしれない。
目に見えるなんでもある場所にはなんにもない。死者が生きているものを操って馬鹿にしている。
いつか帰る道も忘れてしまう。
親の顔さえ忘れてしまう。
一発ギャグみたいに自殺するのはごめんだ。
広い場所へ出よう。

真っ直ぐな道で燃え盛るいつかの僕の死を嗅ぎながら歩くのも悪くない。
用事はまだまだたくさんある。
生きることは愛すること。
生きることは祈ること。
生きることは響くこと。
生きることは。

悲しいことではない。