詩をおいておくところ

1984年生まれ。詩を書いては残しします。

2 タイトルはまだ無い

い、今は、
いや違う今何時かは問題ではない。
ここはどこで今何が起こってるかが問題なのだ。
「ここはあのー、どこなんすかね」
「町工場やがな。3班の現場やがな」
わからない。明確にわからない。
「工場ちゅうのはもっとこう、器具やら、ホイストやら、安全靴やら潤滑油やなんかあるんちゃいますか。僕の見た感じやと遠浅の海ですよ。」
「やかましい、生意気抜かすなアホンダラ。おまえみたいなちょっと勉強しただけで世の中の事知っとるような気になってる若いもんが一番嫌いじゃ。鼻に割り箸いれたろかい。おまえみたいなやつは鳥貴族で好きなバンドの話や音楽論語っとけカス!」
工場勤務は言い終わらないうちに低身長のごろっとした体格を活かしてサモアンフックを僕の顎目掛けて打ち付けてきた。
すんでのところで身を引いてダメージを軽減させると、こちらも負けてはおれず、パワーストレートやらかかと落とし等で応戦する。
ぽたりぽたりと乳白に互いの血が流れ落ちては滲む。
お互いに殴り合い蹴り合い合間合間に、新聞読まんからじゃ、とか、最後まで話聞かんから人がこわなるねん、とか、若いやつに昔したかったこと押し付けんな、とか、モノ知っとるだけで迫力ないガキが偉そうにぬかすな、道端で携帯をいじるな、などと喚き合い、血潮にまみれ、やがてくたびれだしてゆく。
ここで筆者は浅川マキの歌が聴きたくなった為、本日はここで終わりとする。
私が文を連ねていない間もこいつらは血肉を削ぎあい殴り続けるだろうということにする。